記録媒体のI/O速度

ランダムアクセスも連続アクセスも最速は、メインメモリで約6,4GB~12,8GB/sの転送速度がピークバンド値で達成されています。
1秒で12,8GBを転送できるのです。
この値は、メモリの動作周波数とバス帯域幅(単位データ量)を掛けた値であり、例えば800MHzで64bitの動作をするメモリなら、8byte×800MHzで6,4GBとなります。

次に高速なのは3,5インチハードディスクドライブが連続アクセス速度で最速になります。
1万rpmタイプのWD Raptorに至ってはランダムアクセスにおいても超高速のSSDを上回る性能を誇ります。
内部転送速度は最新最速の製品で最大84MB/s(Raptor)~133MB/s(Deskstar/どちらもあくまで理論値)を越える値を出すものもあります。
RAID0(2台以上のディスクを1台のディスクとして使い、データを交互に書き込む方法/ストライピング、速度は最も低速なディスクの速度×2倍になる)ならば、最大ピークは200MB/s(理論値)になるものもあるでしょう。

続いて、シリコンディスク(SSD/Solid State Disk)の高速タイプでしょう。
これは、NAND型のフラッシュメモリを使っており、メモリでいうDual Channel、ハードディスクで言うRAIDストライピングのような技術を使えば、高速な記録を達成できます。
また、ランダムアクセス性能がハードディスクのような記録メディアとは異なり低下しないため、状況によってはハードディスクより高速になります。
アクセス速度は20MB/s~60MB/sの範囲でしょう。読み出しより書き込み速度は若干遅いです。

なお、SDカードなどのメディアは全てSSDの仲間で、大半がNAND型のフラッシュメディアです。
違いは、その形状と体積上の並列アクセス速度の違いなどしかなく、速度は筐体が大きくなるほどメモリセルを大量に搭載でき、多チャンネル接続できるため高速化し易いという違いがあるだけです。
よって古いもの(例えばSSFDCとか)などは、フロッピーディスクの転送速度に相当するケースもあります。
シリコンメディアは歴史があるだけにピンキリ。

メモリ媒体は基本メインメモリの概念に似ていると思っても良いでしょう。
要は、どれだけの単位データを何度転送できるかで速度が変わりますから、同じ形状でもフラッシュメモリの動作クロックや1度に扱う単位データ量が増えれば速度は上がるのです。
そのため、古いものと最新のもの、大きなものと小さなものでは速度に差があります。

その次が光学メディアになるでしょう。
BDやHD DVDが1倍速辺り36Mbps、DVDが1385KB(11,08Mbps)、CD(150KB)となります。いずれも書き込み(R)、書き換え(RAM/RW/RE)ディスク及び再生専用(ROM)ディスクは1倍速がこれに準じます。2倍速ならその2倍にすればよい。10倍ならその10倍で計算してください。ドライブの性能やメディアの速度によっては低速なフラッシュメモリを大幅に上回る品もあるでしょう。

外付け云々は考え方の視点を変えた方が良い。外付けでも内蔵と変わらない速度を達成できるケースはあります。
eSATAで接続すれば、外付けでも理論上300MB/s(120MB~250MB)でのデータ転送も可能で、eSATAで接続すれば、ハードディスクでも内蔵と大差ない速度になるのです。
USB2,0は最大60MB/s(実際の速度は30~40MB)しかない。
IEEE1394(bではないもの)は50MB/s(15~30MB)。
外付けだから遅いというよりは、端子の速度がボトルネックになるかどうかが、全体の速度の鍵になります。

厳密に言えば、通る回路が複数あれば若干のレイテンシ(latency/待ち時間・遅延時間)が生じる可能性がありますが、見た目の速度に影響するほどの差が出るのは、接続端子またはディス媒体の転送速度の速さの差になります。

以上、簡単に書けば
メモリ>ハードディスク≧フラッシュメディア>BD・HD DVD>DVD>CDとなります。尚、BD、HD DVD、DVD、CDはいずれも等速(1倍速)での換算です。

ちなみに、記録メディアには他にFD、MOなどがある。

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