無償版 G Suite がサービス終了となります。
長い間無料でお世話になりましたが、移行を考えねばなりません。
無償版 GSuite からの移行先は、難しい移転の手間を省いて今まで通り使えることを優先すれば Google Workspace(有償 月額680円)になります。
ユーザーが3人いれば3人分の1800円です。今まで0円だったのに痛いところ。
また、地味にありがたかったのが「キャッチオール」ができていたこと。たいていのレンタルサーバーのメールサービスはキャッチオールさせてくれません。
引き続き格安で似た環境を利用し続けられないかということで、Zoho (ゾーホー)のメールサービスの無料プラン に移行してみます。
Zoho Mail の無料プランとは
さっそく仕様の確認。
最大5ユーザー、5GB/ユーザー と、無償版 G Suite より小規模になりますが、現在これに収まる使い方をしているなら問題ないでしょう。
これもいつか無償版 G Suite と同じ道をたどって有料化される可能性はありますが、それはまたその時です。はっきり「永久に」と書いてあるので当面は大丈夫ではないかと思います。
無料プランではPOP、IMAPができないので、Thumderbirdなどのメールソフト、スマホのメールアプリなどからメールを送受信することはできないようです。
キャッチオールアドレスは作れます。(2022年1月確認)
Zoho 無料登録
名前、メールアドレス、パスワードで、とても簡単。
この後メールアドレスの確認として認証コードが送られてくるので、受信して確認、認証コードを入力して完了。
メールが利用できるまでの手順
■ ドメインの追加(example.com などドメイン名を入力するだけ)
■ ドメインの認証(よくあるDNSでtxtレコードを登録するタイプ。cnameタイプ、ファイル認証もあり。)
■ 1人目のユーザーの作成(管理者になる)
※ info@ などのメールアドレスにしたいときは、1人目のユーザーの作成の時に初期値に氏名などが入っているので、ちゃんと info@ と入力しないと、修正がちょっと手間。ご注意を。
■ 画面下の「グループの設定→」で進む。グループやMLがなければ次へ。
■ 画面下の「DNSの関連付け→」で進む。MXレコードの設定、SPFの設定、DKIMの設定ができる。独自ドメインのGmailからメールを移行するつもりなら、まだMXレコードは変更しないでスキップ。スキップ。スキップ。(関係なさそうな気がするがMXレコードを変更すると移行メールの受信が止まるので移行が終わるまではGmailに向けておくのがよさそう)
■ メールの移行。プロトコル IMAP、Gmailのメールアドレス、パスワードを入力して、メールを取り込ませることができる。過去メールも保存しておきたい場合は移行する。
Google側で「安全性の低いアプリのアクセス」を「許可」する必要がある。エラーでうまくいかないときは設定を確認すること。
移行完了前でも受信トレイに画面を移動すると通常通りWebメールが使える。
移行中はメールが随時増えていく。ラベルも付与した形でちゃんと入ってくる。
Gmailでほぼテキストのメールで1.8GBぐらいあったのを移行したときは、8時間以上かかった。
■ DNS変更
メールが一通り移行されたら「DNSの関連付け」のページにある通り、MXレコードを変更する。
これでメールがzohoのほうに入ってくるようになる。
10 mx.zoho.com
20 mx2.zoho.com
50 mx3.zoho.com
迷惑メールにならないようにSPFレコードも設定。
v=spf1 include:zoho.com ~all
DKIMは使わないならスキップで。
キャッチオールの設定
メールの画面から離れて、「管理画面」>「ドメイン」>ドメインの選択>「詳細設定」>「キャッチオールアドレス」の画面で、キャッチオールしたいメールアドレスを追加する。
以上で、無償版 G Suite さようならです。
- メールの受信ができる。
- メールの送信ができる。
- キャッチオールもできる。
- メールソフトでの送受信はできない。(Webメールのみ)
メールの振り分け
Gmailでしていたメールの振り分け(自動的にラベル付与)があれば、Zoho側でも手動で同じように設定する。
Gmail側にフィルタのインポートはあるけれど、エクスポートはないのでしかたない。
Googleドライブのファイルはどうすればいいのか
無償版 G Suite を使っていたのなら、もうどうしようもないので、OneDriveや他のクラウドストレージに頑張って引っ越すしかないでしょう。
Windowsのお世話になり続けるならOneDriveは当面は利用し続けられると思います。
Zohoに集約するなら WorkDrive というサービスがあって、無料で5GBまで保存できます。
Microsoftアカウントに無料でついてくるOneDriveも5GBです。