1800年(寛政)12年の今日、4月19日(旧暦閏)は、
伊能忠敬が蝦夷地の測量に出発した日として、
「地図の日(最初の一歩の日)」と言われています。
伊能忠敬と言えば50歳で家督を息子に譲って江戸へ行き、
天文学や測量を学びはじめ、
そこから精巧な日本地図を作り上げた人として有名です。
そして今では、
第2の人生でゼロから学び直して偉業を成し遂げた人物として、
また、70歳ごろまで日本各地を歩き回る健脚を誇った健康人として、
「中高年世代の星」ともなっているようです。
ところでこの伊能忠敬、日本地図を作ることが本当の目的ではなく、
「地球一周の長さを知りたい」
という好奇心を叶えることが真の目的だったことをご存知でしょうか。
そのためには、どうしても
日本国内のある程度離れた2地点から北極星を観測する必要がありました。
その大義名分として、江戸幕府が防衛のために欲しかった
蝦夷地の地図を作りに行くことを口実にしたと言われています。
なお、伊能忠敬が作成した日本地図の精巧さにも感心させられるのですが、
一番の目的だった、地球1周の距離についても驚きです。
忠敬によると、1周は「4万㎞弱(※)」。
北極と南極を通る地球1周の実際の距離は「4万9㎞」
ですので、
99.7%の精度で距離を割り出していたということになります。
※忠敬は緯度1度を28.2里(110.749㎞)と算出。手元の計算で地球1周に換算するとおよそ39,870㎞。